「がるぐる!(下)」「ZOO1」読了。
「がるぐる!(下)」……くだらない話なのに面白い。B級映画を意識しているだけあって感じが出ていていいです。このシーンが書きたかったんだろうなっていうのが分かる場面があって、あとはそこへとキャラが動くのを見守るだけ。キャラが物語を動かしているってのがいいです。好きなキャラがテンション低いし登場も地味だし話に対して関係ない脇役だしであまり期待してなかったのですが、驚きの展開も用意してあったりで、予想外の良さでした。読みやすいのもまた良し。
「ZOO1」……短編ごとに。
『カザリとヨーコ』 絶望的な設定なのに、そこに一筋の希望が差し込んでいく展開は感情移入するための前置きとしてはとてもうまいです。ラストはわりとオーソドックスで、あまり意外性はなかったのだけど、内心と合わない妙な明るさの口調が、ちぐはぐで、感情移入はしたけれど、この主人公の奥底はわからないと感じさせられました。真ん中より、少しだけハッピーエンドよりの、よくできた短編。
『SEVEN ROOMS』 もとがホラーアンソロジー掲載のものだから、ホラーが根底にある。設定が映画じみていて先が読みにくくなっています。ただ、設定が良かっただけに、ラストにはすこしがっかりでした。短編で感情を揺さぶるのは難しい。
『そ・ふぁー』 やはり乙一は設定作りの天才だと思った。なんでこんな、面白くなりそうでオチも読めない、凄い設定が出てくるのか。独特の暗さがうまく設定とマッチしています。最後の一行がとんでもなく秀逸でした。
『陽だまりの詩』 タイトルがいいですね。オチは読めていたのですが、全体に漂う温暖な、時間がゆっくりと進むような雰囲気はよかったです。
『ZOO』 本当に、主人公に付き合わされたなーというか、後ろから主人公の行動を渋々追っかけるような小説。トリックを用意して、それをオチに使うのではなく、最初にネタ明かしをもってきて、過程を段々と明かしていく。その手法はなかなか新鮮でしたが、あまり楽しめませんでした。悪い意味でキャラ小説というか、勝手に主人公が突っ走っていくのでついていくのが面倒といった感じ。
書評をすぐ書きたいのにPCの電源がつかなくてノートで書くと疲れるからメモったりして……。
それはともかく、口内炎ができました。
なぜか隣り合って2つも。栄養不足が原因らしいので気をつけないとなあ。
で、我が家には
口内炎ができたら塩を塗りこむと良いという伝統があるので(というか親がふざけて言ったのを間に受けた僕が幼いころからできる度にやっていた)今回も実行してみました。ちょいと検索してみると、口内炎に塩ってのはやった者が英雄と称えられるような蛮行らしく、企画ページなんかで挑戦者が泣きながらやっていました。
僕は幼稚園児の頃からやってたのに。 でも今回は
2つ、しかも寄り添うように。なかなか厳しい挑戦ですが、長年の慣れから当たり前のように鏡の前で口内炎に塩を満遍なく撒く。経験から言うと、口内炎の中心部よりその輪郭の部分にかけると痛みが増すので、そこをさけようとするのですが
落ちる塩をコントロールできうるはずもなく。 結論から言うと2つあってもたいした痛みではなかったです。栄養不足でなく、病気というか傷からなるタイプのものでやるのは多分やばいです。ネットで称えられてるのはそっちのものでしょう。なんか塩をかけた後の部分が白くなったんですがこれはなんなのか。そして一番疑問なのは、
これで治るのか。いまだに効果のほどはわからないのですがどうなんでしょう。ちなみに、中学二年生のころ、薬局を営んでいた祖母に熊笹とかいう黒い液体(飲んでもぬっても体にいいとか言ってた)を口内炎につけられて、声を出す余裕もなくなりあまりの痛さに家中を走り回り畳の上を前回り受身しながらのたうちまわってなんとか音と動きで痛みを紛らわそうとした覚えがあります。そのとき僕は思いました、
こんなに痛いなら口内炎直んなくていいよ! 皆さんも是非お試しあれ。
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