「ゆらゆらと揺れる海の彼方6」読了です。
「ゆらゆらと揺れる海の彼方6」……海獣というものを使った能力戦じみた戦争が、軽くなりすぎずしっかりと描かれているのが良いですね。暗殺者の2人(4人とも言える)はなんだか、政略ばかりだったところに小競り合い的な戦闘を入れるためだけに登場させられて、結局邪魔になったから退場、というようにも受けることができるのですが、もう少し掘り込んで欲しい話だった気がします。5部構成を3部構成にしたとのことなので、止む無く削られてしまったのかもしれません。
困るのは、海獣が沢山出てくるので、能力も姿形も覚えるのに一苦労ということです。もう少し単純な種類分けににしないと戦の戦況把握が逐一大変で、すんなりと楽しめないのですが、そのあたりは読者の都合でしかないので我慢するしかないのでしょう。
読者にも作者にも多くのビジョンを見えていると思います。続きが待ち遠しい。
最近は乱読という表現に近い読書生活を送っています。というのも、ライトノベルが(一緒くたにするなというのなら電撃文庫が)最近流行のオタク文化とやらに走ってしまっているので、僕は置いていかれてしまったようです。待ち遠しかった発売日もいつしかどうでもよくなり。イラストやらタイトルで買っていた作品も評判(売上じゃなくてネットなどでの評価)が高いタイトル、もしくは作者のものを買うようになりました。それらを手当たり次第に買ってきて(古本ですがね)片っ端から読み進めています。もちろんたまに書店へ赴いて、偶然ライトノベルの新刊を発見して、それが処分されなかった数シリーズの続刊であったなら購入します。それらは僕は最近読んでいる一般小説と比べてなんら見劣りするところもなく、勝るとも劣らない出来だと思っています。ただ、10冊の新刊が出れば平均で6~7冊が「はずれ」という僕のが最近の感覚です。どうにもこうにも安易に新人はデビューするわ、練られていない作品は世に出るわ、人気が出れば路線変更、強引な引き伸ばし。某有名少年誌かと小一時間問い詰めたいところです。
纏まりがなくて申し訳ないのですが、要するに僕が言いたいのは電撃文庫というレーベルが最近では「ライトノベル」ですらなくなりつつあるような気がしてならないのです(ライトノベルの定義が僕の中で間違っているということもありえるのですが)。ライトノベルは挿絵があり、内容も過激(グロテスクとかそういう意味で)すぎず、一般小説、主に純文学よりわかりやすく、ティーンエイジャー向けの小説というのが僕の認識です。小説界の階段というもので表現するなら、
一般小説
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ライトノベル│
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というようにまずライトノベルから入り、活字に親しんでから一般へと、という図式がなりたつものという風に思っていたのですが、最近はそれの適わないものが氾濫していると思うのですがどうでしょう。
僕は一般小説よりライトノベルが下とかそういうことを言いたいのではなくて、ただ文章の傾向や内容からして活字慣れしない人が読む順番をつくるなら、ということを言っているのです。
ただなんとなく思ったことを書き始めたら思わぬ方向へと進んでしまいました。わかりにくい文章であることをお詫びします。
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